「暴落したら、どうする?」
その答えを考える一冊。
『テンプルトン卿の流儀』
投資で一番難しいのは、株を買うことではありません。
みんなが怖がっているときに、冷静でいること。
今回おすすめしたいのが、ローレン・C・テンプルトン、スコット・フィリップス著の
『テンプルトン卿の流儀――伝説的バーゲンハンターの市場攻略戦略』です。
2010年刊、308ページの投資書で、ジョン・テンプルトンの投資哲学や実際の投資事例を通して、バーゲンハンターとしての考え方を学ぶ内容です。
なぜ、今この本なのか
相場が上がっているときは、投資は簡単に見えます。
「この株はまだ上がる」
「AIだから大丈夫」
「今買わないと乗り遅れる」
ところが相場が崩れると、一気に逆になります。
「もう終わった」
「もっと下がる」
「全部売ったほうがいい」
そんなときに役立つのが、「市場の空気」ではなく「価値を見る」考え方です。
テンプルトン卿の投資で特に面白い3つの考え方
テンプルトンの投資哲学で有名なのが、極端な悲観の中に割安な投資機会を探す考え方です。
本書では、他の投資家が悪材料に過剰反応しているときに冷静さを保つ方法や、投げ売りされた株を探す「バーゲンハンター」としてのアプローチが紹介されています。
みんなが欲しがっているものは、すでに高くなっているかもしれない。
逆に、誰も見向きもしないところに価値が残っているかもしれない。
この発想は、個別株だけでなく、暴落時の投資判断を考えるうえでも面白い視点です。
テンプルトンは国内だけに投資対象を限定せず、グローバルに投資機会を探した投資家として知られています。本書でも、世界に目を向けてバーゲン株を探すことや、分散によってポートフォリオを守る考え方が扱われています。
この本から学びたいのは「銘柄」ではない
投資本を読むとき、つい
- どの株を買えばいいのか
- 今なら何が割安なのか
- 次に上がる市場はどこなのか
を探してしまいます。
でも、この本の価値はそこだけではありません。
その投資家としての判断軸を考えるきっかけになるところが面白い。
インデックス投資派にも読む価値はある
「自分はS&P500やオルカンの積立だから、バリュー投資は関係ない」
と思うかもしれません。
でも、暴落時に何をするかという問題は、どんな投資スタイルでも避けられません。
積立を続けるのか。
追加投資するのか。
現金をどれだけ残すのか。
怖くなって売らないために、どんなルールを作るのか。
「市場が怖くなったときの自分」を考える教材として読むと、かなり面白い本です。
こんな人におすすめ
- 暴落すると不安になってしまう人
- バリュー投資の考え方を学びたい人
- 投資家心理について考えたい人
- 長期投資の判断軸を作りたい人
- 「みんなと逆に動く」投資家の考え方を知りたい人
逆に、こんな人には向かない
- 明日上がる銘柄を知りたい人
- NISAの具体的な始め方だけ知りたい人
- 短期売買のテクニックだけを探している人
これは「この株を買えばいい」という本ではありません。
投資家としてどう考えるかを学ぶ本です。
僕がこの本をおすすめしたい理由
資産形成で大事なのは、毎回正解を当てることではないと思っています。
むしろ、
ここが重要です。
テンプルトンの投資哲学は、個別株をやる人だけのものではありません。
「みんなが怖がっているとき、自分はどうするか」を考えるきっかけとして、一度読んでみる価値があります。
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※本記事は投資判断の助言を目的としたものではありません。